イーサリアム等のアルトコイン/仮想通貨は、ビットコインを超えるのか?

目次

     

    アルトコインとは?

    アルトコイン(オルトコイン)とは、「Alternative Coin」の略で、ビットコイン以外の通貨の総称です。昨年1月下旬には700種類であったのに対し、現在では1500種類程のアルトコインが存在すると言われています。

    現在、市場規模1兆円を超えるアルトコインが続出しています。coinmarketcap.comによると、市場規模2位から5位までの仮想通貨(イーサリアム、リップル、ビットコインキャッシュ、カルダノ)が1兆円を超えています。その他にも数千億の市場規模を持つアルトコインも多く存在し、今後更に上昇する事が見込まれます。

    (2月10日 17時時点 引用:https://coinmarketcap.com

    ビットコインの課題とは何か?

    ビットコインは、仮想通貨のパイオニアとして今なお市場規模1位を誇っています。しかし、「完璧」な仮想通貨とは言えず、技術面において様々な課題があげられます。

    トランザクション(取引)における難点

    ビットコインのブロックサイズは上限1MBまでとなり、この制限により処理能力が7tps (取引/秒)となっています。VISA等の既存の決済取引サービスでは、この処理能力は平均2500tps、最大4000tpsあると言われています。それに比較し、ビットコインの処理能力は非常に低い数値である事がわかります。

    更に、Proof of Work(PoW)という合意形成アルゴリズムを採用している為、1つのブロックの完成に10分程所要します。

    単純計算で、1日に最大604,800件の取引しか対応できないと言われています。

    スケーラビリティ問題

    ビットコインにおける「スケーラビリティ問題」とは、ブロックサイズの制限によりトランザクションの詰まりが顕在化する問題です。発足当所に比べ、利用者が急激に増加した事により、取引データが増大し、処理が追いつかなくなる状態となりました。

    結果として、取引が未承認のまま滞留されてしまいます。更に、マイナーは、報酬が高い取引を優先的に処理するので、低報酬の取引が残り、遅延してしまう傾向にあります。

    将来的に、日常的な業務や決済にビットコインが採用される事となれば、これは大きな難点となるでしょう。

    マイニング問題

    Proof of Workの合意形成アルゴリズムを採用しているビットコインブロックチェーンでは、演算/計算の量によって報酬が定まります。計算処理能力が高い程、マイニングの成功率が上昇する為、マイナーはスマートコンピュータ等の高技術を利用し、高収益(手数料)の獲得を図ります。

    Power Compareの調査によると、ビットコインの電力総量が、159ヵ国のそれぞれの消費電力を超えます。同通貨のマイニングには、膨大な電気コストを所要する事がわかります。

    「As Bitcoin continues its stride towards mainstream adoption, it turns out that its surging price rates are not the only thing experiencing a sudden increase. New research indicates that the popular cryptocurrency now consumes more electricity than more than 20 countries in Europe.

    Researchers from British energy price comparison platform Power Compare have discovered that the total volume of electricity required for mining Bitcoin – the computational process that keeps transactions on the blockchain moving – now amounts to more consumption than 159 individual countries.」

    (引用:https://thenextweb.com/hardfork/2017/11/23/bitcoin-mining-electricity-africa/

    これにより、マイニングの集中化が発生し、様々な問題に繋がります。「51%攻撃」も、その一例です。51%攻撃とは、悪意のあるユーザーによって、ネットワークにおける採掘速度/計算能力の過半数以上が支配された状態を指します。支配された場合、改ざん、二重支払い及び取引承認の妨害等が発生します。

    手数料が高い

    送金コストが高いのも一つの難点です。マイナーにとっては利益となりますが、送金側である利用者にとっては負担が大きくなります。

    ビットコインを超える?注目の的となるイーサリアム

    スマートコントラクト

    イーサリアムには、独自の技術「スマートコントラクト」があります。これは、契約の「自動化」を意味し、ブロックチェーン上で契約内容や取引条件を保存・管理する仕組みです。スマートコントラクトにより、改ざんや偽造を困難にし、取引履歴の安全性が向上します。更に、自動的な作業によって、効率性も増します。イーサリアムにはビットコインが持たない付加価値があるのです。

    取引速度

    取引速度の面では、ビットコインの処理速度が10分に対し、イーサリアムは15秒程といわれています。

    スケーラビリティ問題に対する解決策

    現在はイーサリアムもビットコイン同様に、Proof of Workの合意形成を採用しています。

    しかし、今後実施予定のハードフォークを通して、Proof of WorkからProof of Stakeへの移行が予定されています。この移行により、ブロック生成が加速され、1秒あたりのトランザクションが増加します。

    スケーラビリティ問題の対策として、「Sharding」もあげられます。トランザクションをシャード(破片)に分割し、並列的に処理する事により、処理速度をあげる技術を指します。

    ICOの大半はイーサリアムを採用

    海外のICOの大半がイーサリアムを採用しています。Techcrunchは、ICOによる仮想通貨総額(3.4billion)の内、イーサリアムベースの通貨が2.6billionを占めていると説明しました(2017年6月時点)。更に、イーサリアムベースの仮想通貨の上位であるGolem、Augur、Basic Attention Tokens及びGnosisは市場の約1.27billionを占めていました。

    「At the time of writing, there’s approximately $3.4 billion in market value represented by the 119 crypto-assets listed on CoinMarketCap’s digital assets page. Of that, around $2.6 billion is tied up in assets based on Ethereum.

    Just the top four Ethereum-based assets — Golem, Augur, Basic Attention Tokens and Gnosis — represent $1.27 billion in market value. This is roughly half of all the value attached to Ethereum-based assets and more than a third of all the market value of crypto-backed assets and tokens in general.」

    (引用:https://techcrunch.com/2017/06/08/how-ethereum-became-the-platform-of-choice-for-icod-digital-assets/

    (引用:

    https://techcrunch.com/2017/06/08/how-ethereum-became-the-platform-of-choice-for-icod-digital-assets/

    DAppsの増加

    DAppsとは:

    「Decentralized Applicationの略で、つまり、ブロックチェーン技術によって構築された分散型のアプリケーションサービスのことを示します。現在は、基本的にスマートコントラクトを活用、実装することで利用価値を高め、サービス提供しています。そのため、スマートコントラクト技術を有するイーサリアムを基盤に作られることが多いのです。

    (引用:https://consensysmediajapan.com/3531.html

    予測市場、クラウド・ストレージ、エンターテインメント/ゲーム等の様々な市場に浸透しつつあり、今後も更に拡張されていく事が見込まれます。昨年話題となった仮想子猫を育成するゲーム「Cryptokitties」もその一例です。

    Coinbase CEO、Brian Armstrong氏は、自身のブログにて「スマートフォン+イーサリアム+DAppsは、世の中に空前の機会や可能性を生み出す」と述べています。今後、DApps及び自立分散型のシステムが従来のシステムを代替し、新たな経済圏を確立する可能性が考えられます。

    「Our theory is that the smartphone + ethereum + dapps offer an unprecedented opportunity to bring this to people all over the world. We’re attempting to increase the economic freedom of the world, and clean up some bad behavior in the lowest scoring countries.」

    (引用:https://blog.toshi.org/toshi-a-dapp-browser-for-the-ethereum-network-5a64bde25757

    企業からの注目

    Enterprise Ethereum Alliance(EEA)とは「企業やビジネスへのスマートコントラクトの活用」を目的に、2017年2月に発足したイーサリアム連合です。Microsoft、Intel、Accenture、Credit Suisse、JP Morgan等の約30社を中心に始動し、現在では300社以上の企業が加盟しています。昨年には、トヨタ、三菱東京UFJ銀行、KDDI、Smart Contract Japan等の日系企業も加盟しました。

    昨年9月には、KDDIによるEnterprise Ethereum(企業向け分散型アプリケーション・プラットフォーム)を応用したスマートコントラクトの実証実験が開始しました。

    この様に、多くの企業がイーサリアム及びそのブロックチェーン技術「スマートコントラクト」がもたらす将来性に期待し、積極的に参加しています。

    リップルも強敵?

    イーサリアム以外にも、リップルも期待されている通貨の一つです。

    リップルは「通貨の橋渡し」となる「ブリッジ通貨」としての機能を持ちます。送金速度に特化した通貨であり、他通貨に比較し、スケーラビリティ問題等が発生しにくい通貨です。

    イギリス、インドネシア、FRB等の中央銀行や海外の金融機関等、既にリップルを採用している銀行が多く、今後も更に拡大すると思われます。主に「送金」の分野での活躍が期待され、魅力的な通貨の一つであります。

    勝者は誰なのか?

    長期的な観点から、ビットコインに対する脅威となりうる存在は中央銀行や政府ではなく、アルトコインです。ビットコインに対抗するイーサリアムやリップル等の強敵が現れた中で、「仮想通貨戦争」の幕開けとなるのでしょうか。

    Coin CenterのディレクターであるPeter Van Valkenburg氏は「ビットコインはオリジナルではあるが、先駆者だからといって仮想通貨界の『Airbnb』の様な存在になるとは限らない」と主張しています。

    なぜなら、多くのアルトコインはビットコインの難点を克服する要素を持つからです。例えば、イーサリアムにおいては取引速度の優位性やスマートコントラクトがもたらす効率性です。リップルにおいては、決済機能のスピードやスケール面の圧倒的な優位性です。

    Bitcoin was the original but that does not mean it will be the Airbnb of cryptocurrency, Peter Van Valkenburg, Coin Center's director of research has warned.」

    「Mr Van Valkenburg said: "Now the newer ones like ethereum, they add more functionalities so maybe you can have more rich and interactive contracts."」

    (引用:https://www.express.co.uk/finance/city/900805/Bitcoin-price-Ripple-ethereum-zcash-cryptocurrency

    トロント大学の教授であるAndreas Park氏は、ビットコインのもう一つの難点を指摘しています。同氏は「ビットコインの発行数・供給量には限度がある為、最終的にはデフレ状態をもたらし、経済圏に支障ををきたす事となる」と主張しています。

    「Even if the bitcoin community succeeds in addressing its technical challenges, one financial expert warns that a core aspect of its design makes it impossible to ever serve as a mainstream currency: scarcity.

    『Bitcoin has a limited supply so it has value only to people who believe it will increase in value in the future,』 Andreas Park, finance professor at the University of Toronto’s Rotman School of Management, told BNN via telephone. 『That eventually leads to deflation and that is toxic for an economy.』」

    (引用:https://www.bnn.ca/why-bitcoin-skeptics-expect-another-cryptocurrency-will-reign-supreme-1.944871

    しかし、忘れてはならないのが、ビットコインには「先駆者」としての優位性がある事です。ビットコインは既に多くの場面に浸透されていて、身近な存在になりつつあります。また既に、多くの保有者やアダプター層による支持を獲得し、幅広いエコシステム及びネットワークを確立しています。時価総額の観点からも、常に1位をキープしています。

    「Bitcoin may not be quite as sturdy as we thought earlier, but it is still a very strong player. The digital currency has been growing without security failures for eight years now and has been time tested a lot more than its significantly younger alternatives.

    Furthermore, Bitcoin is easier to access and has more merchants, exchanges, hardware, and software to support it. Bitcoin is significantly more liquid, with a much larger market cap than any altcoin. It possesses the biggest developer ecosystem and attracts the majority of business people who create startups around it and put a lot of physical efforts, dedication, intellect, and creativity in order to make it better and more useful.」

    (引用:http://bitcoinist.com/crypto-wars-bitcoin-vs-altcoins/

    ビットコイン支持者であるUnocoinのCEO、Sunny Ray氏は「ビットコインはオープンソースであり、現在の問題点を解決する方法はいくらでも模索できる」と述べています。

    「『There is one key important factor for bitcoin that matters more than any other in this case,』 Ray told BNN via telephone from California. 『Bitcoin is open source, so you can foreseeably build on top of bitcoin to find solutions to the current issues that exist.』」

    (引用:https://www.bnn.ca/why-bitcoin-skeptics-expect-another-cryptocurrency-will-reign-supreme-1.944871

    しかし、現段階で特定の覇者を予測するのは、専門家にとっても至難の業となります。

    ビットコインに次ぐアルトコインであるイーサリアムやリップルは有望候補となりますが、最終的にどの通貨が勝つかは、現段階において予測不可能です。イーサリアムやリップルを「第二世代」の通貨と例えるならば、更に「第三世代」の通貨が続出し、前者を超越する可能性も否めません。

    最終的には、セキュリティ、スケーラビリティ、マイニング、取引能力等の技術的難点を解決し、可能な限り「完璧」な状態に近づいた仮想通貨が「覇者」となり、未来の金融を制するでしょう。

    One Comment

    1. Whеn I originally commented I clicked tthe “Notify me when new comments are added” checkbox and now
      eazch time a comment is added I gett four e-mails with the same
      cоmment. Is there any way you can remove me fгom that service?
      Many thanks!

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