ビットコインやイーサリアム等の仮想通貨 ボラティリティーが大きい理由

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    ビットコインやイーサリアム等の仮想通貨は、株式・証券・為替・金などの他資産価格に比べてボラティリティーが高く、価格が安定せずハイリスクな反面、ハイリターンが狙えるため投機目的で投資を行う人が多く見られます。本記事では他資産価格の変動率とも比較し、なぜ仮想通貨はボラティリティーが高いのか解説を行います。

    ボラティリティーとは?

    ボラティリティーとは、ある資産の価格変動の度合いを表します。ボラティリティが大きい、とは価格の変動性が大きいことを表し、その資産を保持しておくことにリスクが伴います。逆にボラティリティーが小さい場合は変動性が小さいことを意味し、リスクも低くおさえられます。3月19日時点のビットコインのボラティリティーは6.3%、金のボラティリティーの平均は1.2%程度、主要な通貨は0.5%~1.0%です。

    グラフに見るボラティリティの大きさ

    (参考:https://www.buybitcoinworldwide.com/volatility-index/

    上のグラフはビットコイン、イーサリアム、日本円、金のボラティリティーを表したグラフです。青ラインがビットコイン対米ドル、緑ラインがイーサリアム対米ドル、紫ラインが金対米ドル、黄色が円対米ドルのボラティリティを表しています。政治要因や経済要因に大きく影響を受ける為替や、金の変動幅が非常に些細なものにさえ感じられます。

    ビットコインは2008年に起草されてから9年以上経ちますが、いまだに価格は安定していないことが読み取れます。

    仮想通貨のボラティリティーが大きい理由

    参加者が少ない 機関投資資金の欠如

    様々な仮想通貨がある中で、最も歴史のあるビットコインでさえ誕生から10年も経っていません。そのため市場がまだ未成熟で投じられる資金量も小さく、大量に保有している個人が一挙に売買すると、そのままボラティリティーに顕著に現れることが多いようです。小口でのみ投資する人々にとっては、ボラティリティーに踊らされるという不利な状況となってしまいます。大手金融機関が機関投資家として未だ参加していない現状が原因と考えられます。

    本稿執筆時点では、仮想通貨ETFまたはミューチュアルファンドの勢いが限られています。ほとんどの銀行はこの市場に有効性があると認めていますが、資本の投入や参加を公にしていません。効率をもたらしボラティリティを緩和する可能性のある大規模なトレーディングデスクの設置や、長期的に投資するミューチュアルファンドなど、機関投資家による資本はさまざまな形で市場に提供されます。

    As of this writing, we have limited momentum on a crypto ETF or mutual fund. Most banking heads admit that there’s some validity in the space, but have yet to commit significant capital or participation publicly. Institutional capital comes in a variety of forms, such as a large trading desk that has the potential to introduce efficiency and soften market volatility, or a mutual fund buying on behalf of their investors for the long term.

    (引用:https://cointelegraph.com/news/why-is-the-cryptocurrency-market-so-volatile-expert-take

    本質的なブロックチェーンの利用が進んでいないから

    短期的な価格変動による利益を目的に売買する投機筋が主流となり、ブロックチェーンとブロックチェーン上のアプリケーションの実需が価格に反映されている段階ではないと考えられます。

    誰も実際にブロックチェーンを使用していないければ、その価値はトレーディングに限られます。別の言い方をすれば、日々の生活の中で分散型ソフトウェア/アプリケーションを使用しブロックチェーン上でコミュニティをつくる、という実態が伴わない状態が続けば、トレーディングというユースケースを超えることができません。価格は市場心理だけを反映することになり、実質的な基礎価値/ファンダメンタルがないため、ボラティリティの高さは続くでしょう。

    “In short, if nobody is actually using blockchain, then its intrinsic value is the trading value.

    To put it another way, if we don’t have real activity, with real substance — people building communities on blockchain, using decentralized software in their everyday lives; if we can’t get beyond the current single use case of trading — then volatility will persist because the price only reflects sentiment, and no real underlying value.”

    (引用:https://medium.com/cardstack/crypto-prices-are-volatile-because-nobody-is-using-blockchain-yet-6319fdc0f2f5

    値幅制限(ストップ高・ストップ安)がない

    各証券取引所では、前日の株価終値を基準に1日の値幅を制限しています。この値幅制限は投資家を不測の損害から保護するために設けられており、投資家の恐怖感や過熱感を緩和し正常な判断力の伴わないパニック売り等を防ぐ効果があります。株価が1日の値幅制限まで下落することをストップ安、値幅制限まで値上がりすることをストップ高と言います。

    仮想通貨取引所ではこうした制限が設けられていないため、上昇トレンド・下落トレンドとなると際限なくどこまでも価格が上下に変動してしまうわけです。

    市場の成熟化に向けて

    市場が成熟していくためには、国内外当局から投資家保護上で必要な規制が加えられ、大口で取引する機関投資家が増えることが必要だと考えられます。市場参加者が増え、市場規模が拡大していけばボラティリティーが現在よりも落ち着くことが予測できます。長期的には株や為替と相関性の低い資産として受け入れられる可能性もあるかもしれません。

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