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仮想通貨マイニング:知らなければいけないこと辞典 ~その3~

仮想通貨マイニング:知らなければいけないこと辞典 ~その3~

2018/08/15 at 5:20 PM 0 comments
今回記事は、仮想通貨マイニングまとめ記事第三弾となります。第一弾、第二弾では、仮想通貨マイニングの基本概要と仮想通貨マイニングを始める上で必要な情報についてまとめました。第三弾の本記事では、仮想通貨マイニングを行うことの利点、難点についての解説をまとめていきます。 事実、多くの方が仮想通貨マイニングを行っています。では、なぜ行うのでしょうか。どのような理由が存在するのでしょうか。 ​仮想通貨マイニングのメリット なぜ人々は仮想通貨マイニングを行うのでしょうか。そこには様々な潜在的なメリットが存在しました。 単純に楽しさを求める 仮想通貨マイニングは楽しいものであると考える人がいます。仮想通貨に興味関心がある人にとっては、仮想通貨マイニングによって仮想通貨についての知識を増やしつつ、報酬としてのコインを獲得できることは確かに楽しいことかもしれません。 仮想通貨の潜在性 自身が早い段階からマイニングを始めていた場合、仮想通貨の技術がより中心的技術となるにつれて、より多くの利益を獲得することになります。マイニングして獲得した仮想通貨は、アメリカドル、日本円、そのほか通貨に対し価格価値を上げ、様々なサービスや商品を購入することを可能にする可能性があります。 もちろん、仮想通貨マイニングはリスクも含みます。仮想通貨市場の動きを誰も予測することはできません。急な価格下落が発生する可能性は未だに排除できません。 経営者への転身 仮想通貨マイニングオペレーションを拡大させ、安定した利益を生み出せるようになれば、仮想通貨マイニングを事業とした経営者になることができます。しかし、これには多くの技術やマイニング際した特別なスキルが求められます。その他には、経験や初期費用等の壁も存在します。 仮想通貨が未来を変える 全てのマイナーがお金を稼ぐことを目的として仮想通貨マイニングを行なっているわけではありません。多くの方は、仮想通貨が成功することに期待し、未来を変えてくれると信じ、トランザクション認証を行なっています。 仮想通貨マイニングのデメリット 高いエナジー消費量 仮想通貨マイニングは多くの電力を必要とします。仮想通貨マイニングに使用されている電力は、現在中国では規制されるほど深刻な問題となっており、年間の消費電力は、スイスの年間の電力消費量を上回るほどです。つまり、一国の年間消費電力量と同等の電力が仮想通貨マイニングにて消費されています。マイニングは今後も規模を拡大することが予想されるため、世界の電力の供給に支障をきたす恐れがあります。この問題を解決するために、PoSやグリーンマイニング等の考えが生まれています。 複雑性 仮想通貨の初期は誰でも容易に行うことができましたが、現在は複雑化が進んでいます。これはビットコインに限らず、その他全仮想通貨に言えます。 例えば、ビットコインに関していえば、より多くのコインがマイニングされることにより、少ない報酬、単純にマイニングが困難になりました。それにより、より多くのエナジー、高性能なコンピューター、多くの時間が求められています。 これは、マイニングプールが人気となっている一つの理由です。 「For example, as more Bitcoin is mined, the formula to mine another BTC will become increasingly more complicated, less rewarding and harder to crack. Therefore, it's becoming more time, energy and resource intensive. This is one of the reasons why mining pools are becoming more popular.」 (引用:https://kingpassive.com/mining-cryptocurrency/) 騒音 マイニング時の音はかなり大きく、うるさいです。マンションやアパートで行うには近隣からの苦情が寄せられる可能性があります。 低い利益率 初期費用 ビットコインマイニングのハードウェアASICの値段はかなり高額です。その初期費用を取り返すまでに一年ほどの期間が求められます。また、上述したように多くの電力を必要とするため、電気代等も考慮するとさらに多くの時間がかかるかもしれません。市場価格が下落しても同様のことが言えます。   仮想通貨市場 仮想通貨の価格は不安定です。仮想通貨価格はボラティリティが大きく、かなり不安定なマーケットといえます。マイニングした後にその通貨の価格が下がることで、利益減少の可能性が懸念されます。このことを考慮に入れた計画性のあるマイニング計画が求められます。 仮想通貨マイニングに関する”FAQ” どの仮想通貨をマイニングすべきか? 今回のまとめ記事にて伝えた通り、仮想通貨マイニングの複雑化が進行しています。個人的な見解としても、どの仮想通貨がよいと名指しすることは難しいです。考えるべきことは、自身の投資できる金額、その目的を明確にすることです。身の丈に合った、自身の目的に適当な通貨を選択しましょう。 今後の成長が見込めると、自身が信じることのできる仮想通貨を選択することをお勧めします。 次のリンクから、ハッシュレート、ブロック生成時間、取引レートを参考にしてみてください。リンク なぜ仮想通貨マイニングはGPUを使用するのか? Graphic Processing Units (GPU)は、仮想通貨マイニングの効率性を上昇させることを助けます。現在、仮想通貨マイニングの複雑性が増す中、以前使用していた普通のコンピューターでのマイニングが難しくなっています。そのため、より高性能な、高パワーを持ったGPUを使用しています。 仮想通貨マイニングでいくら儲かるか? マイニングカリュキュレータを使用することで、大まかですが計算可能です。自身の投資額と、利益を比較して、どの機関でいくらの金額のあがりを得られるのか計算します。 仮想通貨マイニングはいつまで続くのか? まさにその仮想通貨次第です。その通貨が、どれだけの流通通貨量を用意しており、現在残っているかによります。 ビットコインを例にすると、ビットコインの流通量は21,000,000BTCと決まっています。マイニング報酬として残っているビットコインの量は今年の4月末時点で4,000,000BTCです。ビットコインに関しては、2140年までビットコインマイニングは継続されると考えられています。 「So there are 21 million Bitcoins, and (at the end of April) there were only 4 million left to mine. The last Bitcoin is estimated to be mined by 2140.」(引用:https://kingpassive.com/mining-cryptocurrency/)   今回の三つの記事を参考にし、仮想通貨マイニングに対する見聞を深めて頂けたら幸いです。
仮想通貨マイニング:知らなければいけないことまとめ ~その2~

仮想通貨マイニング:知らなければいけないことまとめ ~その2~

2018/07/19 at 10:51 AM 0 comments
本記事は、前回記事の仮想通貨マイニングの概要の続編となります。前回記事では、ビットコインを例に、マイニングとは何なのか、どのようにしてコインを獲得するすることができるのかをまとめて説明しました。今回の記事では、実際にマイニングを行うにあたり、用意しなければならないもの、マイニングの流れを解説していきます。 仮想通貨マイニングに必要なもの コインウォレット 仮想通貨のマイニングに成功した場合、そのブロック報酬としてのコインを保存するための財布(コインウォレット)が必要になります。前回記事に引き続きビットコインを例に解説していきます。 ビットコインのウォレットは多くの種類が存在します。たとえば、Webウォレット、Mobileウォレット、デスクトップウォレット、ハードウェアウォレット、そしてペーパーウォレットがあります。   詳しい解説は同サイト::(https://consensysmediajapan.com/3823.html)参照 (引用:https://kingpassive.com/mining-cryptocurrency/) マイニングソフトウェア 仮想通貨を保存するためのウォレットを一度選んだら、次にマイニングするために必要なソフトウェアを選ぶ必要があります。ASICのようなマイニングハードウェアは、PoWのために必要な、実際のコンピューティングを実行する役割を担っています。一方のマイニングソフトウェアは、そのハードウェアと、ビットコインのブロックチェーンを繋げる役割を持ちます。もし、マイニングプール(複数のマイナーが協力してマイニングを行うグループのようなもの)に属している場合、マイニングソフトウェアはそのマイニングプールとの結び付けを行います。 「Once you’ve picked a wallet for storing your mined cryptocurrency, you need to decide on mining software. While mining hardware, such as Bitcoin ASICs, are responsible for performing the actual computing needed for proof of work, mining software is what connects hardware to the Bitcoin blockchain (and mining pool if you are part of one).」(引用:https://kingpassive.com/mining-cryptocurrency/) また、マイニングソフトウェアはハードウェアのハッシュレート、ファンスピード、温度、仮想通貨ネットワーク上における平均のマイナーハッシュレート、etc...等の様々な計算、統計結果を表示する役割もあります。 「Mining software may also display various statistics like your hardware’s hashrate, fan speed, temperature, and average miner’s hashrate on the cryptocurrency’s network.」(引用:https://kingpassive.com/mining-cryptocurrency/) マイニングプールのメンバーシップ マイニングを行うユーザー達は、彼らのコンピューターパワーを共同出資することで、マイニングを行うことができます。それによって得た利益は、そのマイニングに出資したメンバー間で山分けされます。ハッシュレートを合わせることで、マイニングプールはより多くのハッシュレートを得ることになります。→より多くの”nonce”を導き出す機会が増えます。 個人に関しては、マイニングプールに参加することによって、より一貫した少ない支払いから利益(利益も少ないが)を獲得することが可能です。プールのメンバー間で利益を分けなければいけないため、自身が獲得する利益は小さくなりますが、”nonce”を発見する機会が増えるため、安定した利益を獲得できます。 「As for the individual, by joining a pool, a miner gains to benefit from more consistent (but smaller) payouts. It's consistent because a pool finds more nonces but also smaller, because block rewards are split amongst members of the pool.」(引用:https://kingpassive.com/mining-cryptocurrency/) オンライン取引所 マイニングによって獲得した仮想通貨を売却したい場合、最も簡単な方法は仮想通貨取引所に登録することです。それ以外にも、個人間での相互合意による取引方法も選択できます。 「If you want to sell your mined cryptocurrency, the easiest way to do that is by joining an cryptocurrency exchange.」(引用:https://kingpassive.com/mining-cryptocurrency/) 信頼のおけるインターネット環境 ブロックチェーン上にリアルタイムでアクセスするためには、ネット速度の速い環境が求められます。さらに、ハッキング等の問題もあるため、信頼のおける、セキュリティが保護確保されたネットワークを使用することが望ましいです。 マイニングハードウェア 仮想通貨次第ではあるが、その仮想通貨のタイプ(種類)によって違ったタイプのマイニングソフトウェアが必要となります。 ビットコインは以前から述べているASICが、その他の仮想通貨は大抵自身のコンピューターからマイニングが可能です。 「For Bitcoin, you’ll need an ASIC (to be anywhere near profitable). For other cryptocurrencies, you might be able to mine using your own computer.」(引用:https://kingpassive.com/mining-cryptocurrency/) マイニングを行う場所 ビットコインの場合、ASICはヒートアップし、大きなノイズを発生させます。そのため、どこに設置して、どのように管理するのかが重要となります。例えば、以前の記事で述べたような寒い土地に設置することで、メンテナンス費用を削減させたり、自身の住まいとは離れた場所に設置することで、騒音に悩まされずに済みます。 寒い土地でない場合は、冷房によってヒートアップを防ぐ等のケアも必要となってきます。 (ASIC工場の画像 引用:https://kingpassive.com/mining-cryptocurrency/) 冷却装置 上述したように、マイニング装置のヒートアップのケアが重要になります。そのため、風を送るファンのような装置であったり、何かしらの冷却装置が必要になります。 知識 仮想通貨マイニングの背景にあるコンセプトを学ぶ事は容易ではありますが、実際のオペレーション(仮想通貨をマイニングするという一連の過程)は若干の困難が生じます。始める前に、どのようにマイニングを行うのか、マイニングに必要な機具、機械のセットアップ方法、マイニングにおける一連の過程の管理方法を知っておく必要があります。また、最新の仮想通貨技術の進展にキャッチアップし、効率性を高めるために、自身の機具の設定を変更して行く必要があります。 「Learning the concepts behind mining cryptocurrency is easy, but in practice it's actually quite a difficult operation. Before going in, you should know how to mine, setup your equipment, and manage the mining process. You’ll also need to stay on top of the latest cryptocurrency developments and habitually tinker with your setup to maximize efficiency.」(引用:https://kingpassive.com/mining-cryptocurrency/)
仮想通貨マイニング:知らなければいけないことまとめ ~その1~

仮想通貨マイニング:知らなければいけないことまとめ ~その1~

2018/07/18 at 2:25 PM 0 comments
仮想通貨マイニングを行うことを考えたとき、知っておかなければならないことがあります。どのようにマイニングが行われているのか、何が必要なのか、始めるにあたっての準備が必要不可欠です。 今回は連載記事として、本記事ではマイニングの概要をビットコイン/Bitcoinマイニングの例を参考に説明します。全記事を通して、マイニングを始めるにあたって知っておかなければならないことをまとめて紹介します。 仮想通貨マイニングとは 本来マイニングとは、鉱山等で発掘することですが、ここでいうマイニングとは少しニュアンスが異なります。仮想通貨においてのマイニングとは、ブロックチェーン上のトランザクションを有効化することです。 「Mining is a way of validating transactions on the blockchain.」(引用:https://kingpassive.com/mining-cryptocurrency/) 銀行で働く人は金銭のトランザクションが合法に行われているか確認する必要があります。仮想通貨上では、その確認を、マイニングソフトウェアを使用している人(マイナー)に代わりに行ってもらうことを指します。銀行員はそのトランザクションを処理することの対価として給料を取得し、マイナーは同様に仮想通貨コインを報酬として獲得します。 「Instead of someone at a bank or a clearing house making sure transactions are legitimate, people who run mining software (miners) do this job instead. While someone at a bank might get paid a salary, miners are rewarded for their work in the form of cryptocurrency.」(引用:https://kingpassive.com/mining-cryptocurrency/) Proof Of Work(PoW)とは? マイナーはPoW(PoWのアルゴリズムを採用している仮想通貨に対して)のプロセスの元、仮想通貨トランザクションを認証する必要があります。詳しい解説は同サイト:(https://consensysmediajapan.com/3614.html)を参考にしてください。 例:ビットコイン / Bitcoin のマイニング ハッシュレート ビットコインが初めて登場した時代、自身のパーソナルコンピューターでのマイニングが可能でした。しかし、現在の状況は大きく変わり、ある特定のマイニングハードウェア:application-specific integrated circuits (ASICs)を使用しなければならなくなりました。というのも、ビットコインのマイニングに求められるコンピューティングパワー(ハッシュレート)が膨大となったためです。そのため、PCや携帯(スマホ)、その他のapplication-specific integrated circuits (ASICs)ではないツールではマイニングはできません。 新規ブロックをマイニング ビットコイン上のトランザクションは、グループ化され、ブロックに記録されます。このトランザクションの保管場所であるブロックをブロックチェーンに加えるか否かは、マイナー次第となります。 ハッシュの計算 ASICが必要な理由は、ハッシュレートが高い場合の処理のためであるのは先述しました。ハッシュレートが高いツールを所持していれば、より多くのハッシュの処理が可能になります。のです。その対価として、仮想通貨に形成されているシステムから、その通貨を受け取ることになります。 ハッシュとはブロック生成のための”nonce”と考えられています。”nonce”とはnumber used onceの略であり、一度のみ使用される数字といった意味です。これは、適当な数字のひものようなもので、一度決定されることで、ブロックチェーンに追加される前のブロックに加えられることが許されます。”nonce”の複製は困難ですが、その数字が何なのか認識することは容易です。 より多くのハッシュレートを保持していれば、より多くの適切な”nonce”を発見することができます。正しい”nonce”を新たなブロックに紐づけたマイナーは、その新たなブロックをブロックチェーンに加えることで、報酬としてのビットコインを獲得することができます。 「The miner that finds the correct nonce adds the new block to the blockchain and is rewarded with Bitcoin for their efforts.」(引用:https://kingpassive.com/mining-cryptocurrency/) ビットコインブロック生成報酬の推移 上述したようにビットコインでは、作成した新規ブロックをブロックチェーンに加えることで、報酬を獲得します。この報酬は、時間とともに変化していきます。 まず初めに、ビットコインが創設者であるサトシ・ナカモトによって作成されたとき、そのブロック報酬は50BTCに設定されていました。(1ブロックに対し)その報酬額で210,000ブロックが生成されました。 その後の210,001ブロック以降、報酬が25BTCに変更になりました。更に、420,000ブロック以降は12.5BTCとなりました。 それらのブロックは毎10分程度の時間で作成され、一日約144ブロックが生成されます。年化にすると52,560ブロックが生成されることになります。つまり、210,000ブロックは四年間で生成され、報酬の半減が起こりました。 仮想通貨マイニングの今 仮想通貨のマイニングには制限があります。PoWとマイニングには強力なコンピューティングハードウェアとエナジーが求められます。ビットコインに関しては、ハッシュレートの処理にかかるコストが膨大です。1つのAISC使用にかかるコストは、数百から数千USDになります。 (マイニング工場画像 引用:https://kingpassive.com/mining-cryptocurrency/) 唯一の理由というわけではないですが、ビットコイン価格の上昇が上がるにつれて、マイニングのオペレーションが次第に複雑になっています。また、個人でのマイニングの乗用は縮小しています。というのも、上部画像のようなマイニング工場がいくつも誕生しています。これらの工場は同時に数百から数千のASICを同時に稼働しています。 個人マイニングのチャンスはほとんどないのが現状です。自身でマイニング工場のような設備を整える、もしくは、これらの工場にジョインする以外難しいと考えられます。さらに、これらのASICを稼働するのにかかる電力もまた膨大です。そのため、電力の安い中国でのマイニング(工場)が活発に行われる傾向にあります。*マイニングに使用する電力が非常に多く、政府による規制が発生するほどです。 「Moreover, all of this computing requires tons of electricity, which can of course be expensive. Because of high electricity costs, Bitcoin mining, for example, is largely done in places with cheap electricity like China.」(引用:https://kingpassive.com/mining-cryptocurrency/) また、ASICがヒートアップすることを防ぐためのクーリングコストも発生します。そのため、アイスランドのような寒い地域でのマイニングはその費用削減に効率的です。 「Also, unless you are mining in a naturally cool locale, such as Iceland, which also benefits fromcheap geothermal and hydroelectric energy, you also need to account for cooling costs, as ASICs run hot!」(引用:https://kingpassive.com/mining-cryptocurrency/)   次回の記事では、実際に仮想通貨マイニングを行う上で必要な道具や知識を紹介していきます。  
仮想通貨マイニングの命運が決まる?日本警察の動向

仮想通貨マイニングの命運が決まる?日本警察の動向

2018/06/15 at 2:14 PM 0 comments
あるWebsiteは、訪問したサイト閲覧者PCのCPUを使用して、仮想通貨マイニングを行うプログラム(Coinhive/コインハイブ)を構築しています。今回、それらのWebsiteを運営する複数の管理者が警察からの調査を受けており、1人が書類送検されたことが話題となっています。 警察は、個人のパソコンがハイジャックされ、仮想通貨マイニングが行われていることに関して調査しています。 「A police investigation is underway in Japan over the hijacking of personal computers to mine cryptocurrencies, the Mainichi reported.」(引用:https://news.bitcoin.com/japan-cracks-down-illegal-use-computers-mine-crypto/) 調査の内容は、不正指令電磁的記録(ウイルス)供用の疑いに関してです。警察はコインハイブをコンピューターウイルスのたぐいであると考えているようです。 「警察は不正指令電磁的記録(ウイルス)供用などの容疑で捜査しているとしており、警察当局はコインハイブをウイルスの類だと解釈しているようだ。」(引用:https://jp.cointelegraph.com/news/japanese-police-charges-over-cryptocurrency-mining-of-computers-without-consent) 仮想通貨マイニングにおける違法コンピュータ使用は日本初 もし警察が正式に告発した場合、この出来事は、日本で初めての仮想通貨マイニングによる違法コンピューター仕様の事例となります。 「If police press charges, it will be the first case in Japan where illegal use of computers in cryptocurrency mining would become a criminal case. The incident is being pursued jointly by multiple prefectural police departments including those in Kanagawa, Chiba and Tochigi in central Japan.」(引用:https://news.bitcoin.com/japan-cracks-down-illegal-use-computers-mine-crypto/) 今回の一人は、結果罰金10万円の略式命令を受ける事に至りました。しかし、当事者はこの内容に納得できず、正式な裁判を起こす予定です。 「略式命令を受けたウェブデザイナーは処分に納得できず正式裁判を請求した。弁護を引き受けた平野敬弁護士は「閲覧者のパソコンを壊したり情報を盗んだりといった不正な動きはしない」などとしてウイルスには該当しないと主張している。」(引用:http://www.yomiuri.co.jp/science/feature/CO017291/20180611-OYT8T50002.html) 本当に違法なのか? 罰金略式命令を受けた当事者が裁判を起こすのには、いくつかの理由が存在します。 ①コインハイブはウイルスなのか ②仕組みがWebsite上の広告と同じであるのか ③ウイルスではないにしろ、他者PCのCPUを勝手に仕様する事は社会的に許されるのか 以上の論点が挙げられます。 ③に関して考えてみると、CPUを勝手に仕様しているのは、動画広告や、そのほか広告でも同じ事です。つまり、②の広告と同じ様な同種であると考えられるのかもしれません。もし、①ウイルスであると判断された場合、広告もウイルスなのかと考えさせられる状況下にあります。 5億人以上の人口がマイニング経験あり コインハイブのプログラムによってというわけではないですが、去年10月に公開されたレポートの調査の中で、全世界中で5億人以上の方が知らずのうちにマイニングをしていたと記されていました。 「The use of Coinhive has been growing due to its ease of use and profitability. In its research published in March, Cyren Security Lab found that domains with mining scripts rose 725%. In October last year, Adguard independently published a study showing that over half a billion people had been mining crypto without knowing it through websites using Coinhive and another similar program called Jsecoin.」(引用:https://news.bitcoin.com/japan-cracks-down-illegal-use-computers-mine-crypto/) もしかしたら、私たちも知らずのうちにマイニングをしているのかもしれません。 まとめ 皆さんは今回の出来事(サイト管理者に対する略式命令)に対し、どの様に考えますか。 確かに勝手に自身のPCでマイニングが行われていると考えると、恐ろしく聞こえる気がします。今後行われる裁判の結果によって、仮想通貨マイニングに関する法律的事例が作成される事になるかもしれません。コインハイブの構築が許可される事になるのか、禁止される事になるのか、注目が集まります。
ビットコイン、$8,600以上を維持しなければマイナーに損失?

ビットコイン、$8,600以上を維持しなければマイナーに損失?

2018/04/27 at 4:27 PM 0 comments
仮想通貨の市場規模1位を維持しているビットコイン価格は一度は$6,000(約65万円)近くまで下落したものの、現在は回復を継続しており、記事執筆時は$8,900(約95万円)まで上昇しています。しかし、モルガン・スタンレーの調査によるとビットコイン価格が$8,600ライン以上を維持しなければ、マイニング事業は赤字になる可能性が高いという事を公表しました。この記事では、マイニング報酬の問題について分析します。 モルガン・スタンレーの分析 モルガン・スタンレーは、価格の低い電力によるマイニングが可能だとしても、ビットコインが$8,600を超えなければ、損益分岐点を下回るという分析結果を4月19日に公表しました。マイニングマシンの性能上昇により、ビットコインマイニングのディフィカルティが上がり、2018年下半期には、マイナーの利益が大幅に減少する事も予測されています。 *ASIC・・・ビットコインマイニング用の集積回路 (参考:https://www.cnbc.com/2018/04/19/bitcoin-miners-are-losing-money-at-any-price-below-8600-morgan-stanley.html) 「電気料金がとても低い状況(US$0.03 kW/h)を想定しても、大手マイニング業者の損益分岐点は$8,600となる事が予測されます。」ーCharlie Chan "We estimate the break-even point for big mining pools should be US$8,600, even if we assume a very low electricity cost (US$0.03 kW/h)," ーCharlie Chan 半減期とディフィカルティの上昇 半減期 ビットコインのマイニングは計算処理能力の高いPCを用いて複雑な計算式を解き、マイナーがブロックチェーンに取引情報を記録します。マイナーは計算式を解決した報酬としてビットコインが付与されます。 ビットコインの創始者、サトシ・ナカモトは発行上限量が21,000,000BTCとなるようにシステムを設計しました。初期の頃はマイニング難易度は低く、ブロックの生成に成功したら、50BTCを報酬として得られていました。しかし、ずっと50BTCがマイニング報酬として発行され続けてしまうと、ビットコイン供給量が需要を上回り、ビットコイン価格が低下してしまう可能性があります。 この問題の対策として、中央管理者のいないビットコインは、21万ブロックが生成される度に、報酬が半減するという“半減期”が設けることにより、マイナーがハイペースでマイニングすることを防いでいます。1個のブロックは約10分毎に生成されることから、“半減期”はおよそ4年に1度訪れ、次回の半減期は2020年6月に起こることが予想されています。この半減期はマイニング事業の利益確保に大きな影響を与え、損益分岐点をあげる要因となる可能性が高いと予測されます。 ディフィカルティの上昇 中国に拠点を置く、多くのマイナーは「プール」に所属する事でマイニングの効率をあげています。しかし、マイナーの数とマイニング能力が上昇するにつれ、ディフィカルティも上昇します。上記の半減期が設定されている理由と同様に、ディフィカルティはマイニングされるスピードを落とすために設計されたシステムです。2週間に1度ディフィカルティは更新され、ブロック生成時間が約10分になる様設定されます。 ディフィカルティが上昇すると、計算量に対するブロック生成の成功確率が下がるため、マイニングから得られる利益が下がります。 「私たちはマイニング能力の上昇の影響で、2018年下半期にはさらにディフィカルティが上昇しているでしょう。・・・ 2018年下半期までビットコインが現在の価格を維持したとしても、私たちの模擬実験の結果からは、マイニング事業の利益が大幅に落ちる事が予測されます。」ーCharlie Chan "We think the injection of new mining capacity will further increase the mining difficulty in 2H18… Even if the Bitcoin price stays the same in 2H18, we believe mining profits would drop rapidly, according to our simulation."ーCharlie Chan 下の図は2009年から現在までのディフィカルティ数の推移です。 (ディフィカルティの上昇、引用:https://btc.com/stats/diff ) まとめ マイニング報酬が下がる“半減期”と、必要な計算量が増加するディフィカルティの上昇により、BTC価格が$8,600以下に下降した場合、マイニング業者は厳しい状況に立たされることになります。しかし、現在のビットコインの値動きを見ると、上昇トレンドに転じており見通しの良い状況が続く事が予想されます。 マイニング事業が赤字に転じると、多くのマイニング事業者が撤退することが考えられ、ディフィカルティも下降するかもしれません。あくまで推測の域ではありますが、必要計算量の低下により、再度黒字に戻る事もあるかもしれません。長期的視点にたつと、モルガン・スタンレーの分析により表面化したマイニング報酬問題は、深刻なものではないとも考えられます。 しかし、一部のマイニングプールが独占することがあれば、51%攻撃に対し脆弱性を持つことになるという別の問題を抱えることになります。ビットコインの安定性、実用性を高めるためにはやはり、$8,600以上を維持する必要があると思われます。
UNICEFがイーサリアム活用?マイニング寄付、寄付金の透明化、ICOの可能性も

UNICEFがイーサリアム活用?マイニング寄付、寄付金の透明化、ICOの可能性も

2018/02/16 at 6:28 PM 0 comments
ビットコインやイーサリアム等に代表される仮想通貨の人気の高まりと共に、その基盤システムであるブロックチェーンにも関心が集まっています。あらゆる産業がブロックチェーンの利便性に気づき始め応用を試みています。日本でも馴染み深い国際連合児童基金のUNICEFは、イーサリアムブロックチェーンの活用に関して非常に意欲的です。 イーサリアムの利便性に気づいたユニセフ ユニセフはブロックチェーンを用いた3つの潜在的用途を考案しています。募金の新たな手段の確立、内部プロセスの透明性向上、現地で契約されたトラック運転手など現場作業員等への支払い方法の改善です。 このシステム(イーサリアムブロックチェーン)の良い点は、契約の各段階のトランザクションを監視できる一方で、組織は仲介者なしで請負業者に直接支払いを行うことが可能になることです。 「Unicef sees three potential uses for blockchain technology: introducing new ways to donate money; creating greater transparency in internal processes; and potentially addressing issues like payments to partners of frontline workers, such as locally contracted lorry drivers. According to the organisation, one key benefit of the system is to allow organisations to send payment directly to contractors without the need for intermediaries, while Ethereum monitors the delivery of each stage of a contract.」 (引用:http://unicefstories.org/2017/08/04/unicef-ventures-exploring-smart-contracts/) 代表的なプロジェクトとして、イーサのマイニングによる募金の呼びかけ、イーサリアムブロックチェーンを用いた資金移動に関する実証実験の2つが行われています。 イーサのマイニングを通じた募金プロジェクト 概要 ユニセフはイーサリアムを使ってシリアの子供たちの人道支援をするため、Game Chaingersと呼ばれる募金活動を2018年2月2日より開始しました。これはグラフィックカードを使用し、仮想通貨のマイニングが可能なゲーマーを対象とした2ヶ月間のプロジェクトです。 シリアと周辺諸国には、緊急支援を必要としている子どもがおよそ830万人いるとされており、寄付されたイーサリアムをそうした子どもたちへ、飲料水・教育・医療・衛生サービスの形で提供する予定です。 寄付の仕組み Claymoreというマイニングソフトウェアをインストールするだけで、このプロジェクトに参加できます。参加するゲーマーが、コンピューターを使用していない時間に、ユニセフのイーサリアム・マイニング・プログラムを起動させます。参加者はコンピューターの処理能力へのアクセス以外は何も開示する必要はなく、マイニングできたイーサリアムはそのままユニセフのウォレットに送られます。 イーサリアムブロックチェーンを用いた実証実験 概要 ユニセフの関連会社である「UNICEF Ventures」は、2017年8月4日、イーサリアムのスマートコントラクトを活用した資金移動に関する実験を行うことを発表しました。 寄付においては、自身の寄付金がどのように使われているのか不透明な部分が多いのが現状です。しかし、UNICEFのウォレットアドレスは公開されているため、全てのトランザクションを見ることができ、資金の運用における透明性の向上が期待できます。 (引用:http://unicefstories.org/2017/08/04/unicef-ventures-exploring-smart-contracts/) 実験の目的 この実験の最大の目的は、集まった寄付金の流れを明らかなものにすることで、管理団体であるユニセフが寄付者の信頼を得ることにあるようです。 国際取引を追跡することは困難ですが、イーサリアムブロックチェーンを採用するよりことで改善することができます。人々がユニセフのような、大規模な国際機関に寄付したり参加したりすることを躊躇う要因は、自分の寄付金がどこに流れ、どのように使われるのか明確でないことです。 取引履歴が分散型元帳に記録された場合、自分のレコードを検索して資金の支払いを追跡し、自身の意図した人々の元に確実に寄付することができます。 「With the increased difficulty of tracking international transactions, the organization’s decision to employ an Ether Blockchain could help it gain more support. What prevents most people for donating or participating in large international organizations like UNICEF is the skepticism around where the money they donate will go and how it will be used. When the transaction history is logged in a distributed ledger, it allows even the average person to search their records and track the disbursement of funds to ensure their donations reach the people they were intended for.」 (引用:https://ebitnews.com/markets/ethereum/unicef-to-employ-ethereum-based-smart-contracts/) ICOの可能性 また、ユニセフはイーサリアムベースのトークンを発行するICOの実施も視野に入れているようです。現在は構想段階にあり、詳細は開示されていません。以下はユニセフ・ベンチャーズの共同創業者Christopher Fabian氏のコメントです。 「もし私たちが独自トークンを設計するとするならば、私たちが参加できるような形で他者を支援できるものにしたいと考えています。また、同時に暗号通貨で建てられた投資ファンドの可能性についても考えています。これらは近い将来のロードマップとなるかもしれません」 (引用:http://thebridge.jp/2017/10/no-token-response-unicef-is-open-to-doing-its-own-ico-pickupnews) 上述のように、ユニセフはイーサリアムの応用に非常に積極的であることが伺えます。資金運用の効率・信頼性を同時に高めるインフラとして、こういった基金にとってブロックチェーン技術は将来的に必要不可欠となるかもしれません。
イーサリアムブロックチェーンの仕組み PoSが解決すること

イーサリアムブロックチェーンの仕組み PoSが解決すること

2018/01/25 at 7:06 PM 0 comments
この2回の連載記事では、仮想通貨イーサリアムやビットコインブロックチェーンの基本的な仕組みと、その核となる考え方 ”コンセンサスアルゴリズム”  について簡単に解説します。 前回の記事ではブロックチェーンの仕組みと、コンセンサスアルゴリズムであるPoW、そしてその問題点について触れました。 2回目の本記事ではPoWが持つ、51%攻撃、マイニングコスト、スケーラビリティなどの問題を解決する可能性を持つコンセンサスアルゴリズム、Proof of Stake (PoS) について解説します。 Proof of Stake(PoS)の仕組み PoSを直訳すると、”所持金額による証明” となります。PoSを採用している仮想通貨では、ブロックチェーンに新しいブロックを追加する際、よりその通貨を所有している金額が高い人ほど、ブロックをチェーンに繋ぎやすくなる仕組みです。 PoWとの違い 前回の記事で書いた通りビットコインが採用しているPoWでは、より多くの計算を行った人が計算問題の答えを見つけて、ブロックを繋いで報酬を得ることができました。対してPoSでは、計算能力によってではなく、元々持っている通貨の量によって計算の成功率が変わってきます。前回同様に数独を例にすると、PoSでは持っている通貨の量に応じて最初に与えられる問題の難しさが違う、つまり既に埋まっている数字の数が違うことになります。 上図を見ると、右の問題の方が簡単に解けそうな事は一目瞭然です。 またPoSアルゴリズムではどんな人でもある時間のうちに行える計算の回数が決まっています。そのため、PoWの様に計算が難しい分を高性能な計算機を用意して太刀打ちするということはできず、計算を成功させる可能性を上げるには純粋にその通貨の保有量を増やす必要があります。 PoSのメリット PoWに対して、PoSは直感的に分かりにくいと感じた人も多いのではないでしょうか。なぜ保有量に応じて問題の難易度を変える必要があるのでしょうか?ここからは、PoSの仕組みを利用するメリットの側面からこの疑問に答えます。 51%攻撃を行う目的を無くす PoWでは、ネットワーク全体の計算力の50%以上を持つことによって不正な取引情報をブロックに追加することが可能です。これを「51%攻撃」と呼びます。PoSでは、保有する通貨の量でマイニングの可能性が決まるので、同じように全体の通貨の50%以上を保有することによって「51%攻撃」を仕掛けることは依然可能です。しかしPoSでは51%攻撃ができる立場の人がそれを踏みとどまるような仕組みが確立されています。 もしある通貨の50%以上を持つ人が、51%攻撃によって不正な取引情報が入ったブロックを誰よりも早くブロックチェーンに繋げたとしましょう。その時確かに、攻撃を仕掛けた人はその取引によって不正にそのブロック内の通貨を得ることができます。しかし攻撃を仕掛けた直後には、攻撃された側がその不正を暴いてしまい、その事実を世界中に発信するでしょう。 この攻撃の事実が知れ渡ると通貨の信用は大幅に下がってしまい、これは通貨自体の価値(価格)の暴落を招きます。 結果として攻撃を仕掛けた人は、不正なブロックによって多少の通貨を得られても、自分が元々保有していた50%以上の通貨の価値が暴落してしまうため、結局はトータルで損をします。 この様にPoSでは51%攻撃ができる人は攻撃をするメリットが無く、51%攻撃は起こらないとされています。また資金的に考えても、ある通貨の50%以上を保有する事は容易ではありません。 莫大な電気代・専用装置を必要としないマイニング PoSでは、計算できる量に制限があることから、PoWの様に膨大な計算を行うコンピューターを必要としません。よって、マイニングに大量の電力を消費するといった事も起こらなくなります。 実際のPoSでのマイニングは非常にシンプルで、一般的に使用されているコンピューターにPoSを行うソフトウェアをインストールして、常時起動しているだけです。 前回の記事で、PoWでは莫大な電気代がかかる為に電気代の安い中国でマイニングが集中している問題を書きましたが、PoWでは通貨を保有さえしていれば良いので電気代などの地理的な条件でマイニングが集中することも無くなります。 その一方で、例えばイーサリアムの様な市場規模が非常に大きな通貨の場合、ある程度の量の通貨を保有できる人は大口の投資家、大企業、又は初期段階で大量にその通貨を購入して保有し続けた人(多くの場合はこれも大口投資家や開発者達)と限られてきます。そのため、やはり一部の人たちが殆どのマイニング報酬を寡占してしまう問題が指摘されています。 スケーラビリティへの対応 ビットコインでは利用者が多すぎる為に、リクエストされた取引をシステムが処理しきれない”詰まり”問題が発生しています。これはPoWシステムの弱点と言えます。詳細はこちらの記事に解説がありますが、PoSを採用することによってサイドチェーンやシャーディングといったスケーラビリティ問題を解決するアルゴリズムをシステムに組み込むことが可能になります。 PoSが持つ問題点 Nothing at Stake Nothing at Stakeを直訳すると”掛け金がない” という状態です。PoWでは不正なブロックを作るのにも、ある程度のコンピューターで時間をかけたマイニング作業が必要です。特に既にブロックチェーンに書き込まれた情報を書き換えようとすると、それ以降のブロック全ての計算を解き直す必要があるため、そのようなハッキングはかかる手間を考えると現実的ではありませんでした。 しかしPoSでは、もしある程度の通貨を保有していれば簡単に、手間を要さずにブロックを作る事が可能になります。これは彼らにとって、なんのリスクもなくハッキングが可能になることになります。これをNothing at Stake問題と呼びます。 Long-range攻撃 PoSアルゴリズムが持つ別の問題としてLong-range攻撃があります。もしあるPoSアルゴリズムを採用する通貨で、初めの頃のブロックに記録されている通貨を全体の1%程度の少量でも持っていれば、そこから不正なブロックチェーンをNothing at Stakeな状態で長く繋いでいくことができ、簡単に本物のチェーンと同じ長さのものを作ってしまう可能性があるという問題です。この問題の仕組についてはイーサリアムの生みの親Vitalik氏によって解説されています。 “A version of this attack also exists for naively implemented proof of stake algorithms. In a naively implemented proof of stake, suppose that there is an attacker with 1% of all coins at or shortly after the genesis block. That attacker then starts their own chain, and starts mining it. Although the attacker will find themselves selected for producing a block only 1% of the time, they can easily produce 100 times as many blocks, and simply create a longer blockchain in that way. ” (引用:https://blog.ethereum.org/2014/05/15/long-range-attacks-the-serious-problem-with-adaptive-proof-of-work/) イーサリアムのPoS移行 イーサリアムでは、ホワイトペーパーに則ってFrontier, Homestead, Metropolis, Serenityの4段階に分けて主要なアップデートが予定されています。現在は、2017年10月にMetropolisの中のByzantiumへのアップデートが完了し、次期constantinopleへのアップデートを待っている状態ですが、その次のSerenityへのメジャーアップデートではコンセンサスアルゴリズムをPoWからPoSへと変更する予定です。 イーサリアムのMetropolisや全体のロードマップについてはこちらの記事で詳細に解説しています。 イーサリアムでは、基本的なPoSアルゴリズムに独自の要素を加えたCasperと呼ばれるPoSアルゴリズムの開発が進んでいます。このCasperアルゴリズムでは基本的なPoSの流れを汲むことで、スケーラビリティへの対策を打ちつつ、Nothing at Stake, Long-rangeといった問題への解決策が組み込まれています。既にCasperのテスト版は稼働しており、PoSへの移行への準備が着々と進んでいると考えられます。 Casperのαテスト版は2017年12月31日から稼働しており、Karl Floersch氏のTwitterで稼働中の様子が報告されています。 Casper testnet stats! So much love to all the Casper implementers on the Ethereum research team! @changwu_tw, @ChihChengLiang, @davidlknott, @jon_choi_, and of course @VitalikButerin ❤️ pic.twitter.com/LIt60NjLm4 — Karl Floersch (@karl_dot_tech) 2017年12月31日 まとめ 如何でしたでしょうか、簡潔ではありますが本連載でブロックチェーンの基本的な仕組みから始めて、核となる考え方であるコンセンサスアルゴリズムについて主要な方式であるPoWとPoSの基本やその特徴について解説しました。
イーサリアムのスケーラビリティ問題とその解決策

イーサリアムのスケーラビリティ問題とその解決策

2018/01/24 at 7:47 PM 0 comments
本記事ではイーサリアムのスケーラビリティ問題とその解決について説明します。そもそもスケーラビリティ問題とは一体何なのでしょうか?なぜイーサリアムは“詰まって”しまうのでしょうか? なぜイーサリアムは詰まるのか イーサリアムに関わらず、ビットコインをはじめとする仮想通貨はブロックチェーンと呼ばれる分散型台帳システムに取引(トランザクション)の記録を書き込むことによって動いています。ある一定時間内におけるトランザクションは、最新のブロック(ブロックチェーンの先頭)に書き込まれることになりますが、書き込むことができるトランザクションの量(容量)には限りがあります。よって、あるブロックに収まりきらなかったトランザクションは、次のブロックに書き込まれるのを待つことになります。 例えば、一つのブロックは10件のトランザクションを取り込めるとし、100件の未承認のトランザクションが存在するとします。現在のブロックは10件しかトランザクションを取り込めないため、ブロックに入ることが出来なかった残りの90件のトランザクションは、次回以降のブロックを待つことになります。この状態においては全てのトランザクションが承認されるのは9ブロック先となります。(実際には常に新しいトランザクションが発生しているため、9ブロック先までに取り込まれる保証はありません。) イーサリアムのブロック生成時間は15秒~17秒と言われており、1ブロック待つ程度であれば人によっては気にならないかもしれません。しかしこれが1ブロック、2ブロック…と待たされることになると、トランザクションが“詰まった”と感じるユーザーが多くなるでしょう。 最近はこのトランザクション詰まりが頻発するようになってきており、それに対する解決策の導入が期待されています。このことを「イーサリアムのスケーラビリティ問題」と呼んでいます。このスケーラビリティ問題に関して私たちができることは、イーサリアム送金時の手数料を高めに設定することぐらいです。これは高い手数料が付加されたトランザクションほどブロックに取り込まれやすいためです。 ここで”一度に取り込めるトランザクション数を増やせば良いのでは?”と思いつく方もいるかもしれません。一つの方法としてブロックの容量を増やす必要があります。しかし単純にブロックサイズを大きすることには次のようなデメリットがあります。 それはマイニングに関わる者(マイナー)に、より高性能な計算機リソース(ストレージ容量、通信速度...etc)が求められることです。マイナーには個人から企業まで様々な規模が存在します。しかし肥大化したブロックチェーンの処理が、企業のような大規模マイナーでしか処理できないようになってしまうと、イーサリアムネットワークの分散化が妨げられ中央集権化が進む恐れがあります。これはイーサリアムにとって望ましい状況とは言えないでしょう。 数字で見るトランザクション詰り ここで実際にどれほどのトランザクションがイーサリアム上で実行され、詰まっているのかを確認してみましょう。 次の図はイーサリアムのトランザクション数の日時推移を示したものになります。一目見て分かるように、トランザクションの数は2017年の7月あたりから大幅に増加していることが分かります。グラフを見る限り、このままトランザクションの数は増え続けることが考えられます。 (12月12日午前11時点 引用:https://ethgasstation.info/gasguzzlers.php) 一方で、下図はPending transactions Queueの数、つまりどれだけのトランザクション数が詰まっているか(送金待ちか)を示したグラフになります。2018年1月12日~2018年1月17日の状況が掲載されており、1分間あたり2万~3万件ほどのトランザクションが詰まっていることが分かります。 (引用:https://etherscan.io/chart/pendingtx) トランザクション詰まりの要因 トランザクション詰まりが起こる根本的な原因としては、ある一つのブロックに書き込めるトランザクションのデータ量に限りがあることは先に述べた通りです。ここでは、トランザクションのデータ量が増えてしまういくつかの要因について説明します。 ユーザー数の増加 トランザクションの数が増える要因として、真っ先に思い浮かぶのがユーザー数の増加です。具体的にイーサリアムを利用しているユーザーの人数を正確に知ることは難しいので、代わりにイーサリアムのアドレス数で考えてみましょう。下図はイーサリアムのアドレス数の増加を示したグラフになります。 (12月12日午前11時点 引用:https://etherscan.io/chart/address) 2018年1月18日現在、アドレス数は2200万を超え、約20万/日の勢いで増加しています。さらにグラフの傾きを見ると急激にアドレス数が増加していることが分かり、今後も増え続けるものと考えられます。ユーザー数が増加している背景としては、イーサリアム上で動作するアプリーケーションの開発(ICO,Dapps)が活発化していること、イーサリアムの価格が高騰していることなどが挙げられます。これらに関しては下記の記事が参考になるでしょう。 「ICOが変える世界(2017年概況と2018年再加熱の可能性)」 「2018年イーサリアムとDAppは飛躍するか?」 「【イーサリアム】2017-2018 相場高騰 価格変動 チャート」 当然、ユーザー数(アドレス数)が増加すればするほど、トランザクションの数も増えることになります。一方で、イーサリアムの一つのブロックの容量は簡単に増やすことができません。ですので、多くのユーザーが一度にイーサリアムの送金を試みた場合(価格が暴騰、暴落した場合など)、トランザクションが詰まる状況が発生してしまいます。 ICO, DAppの増加 イーサリアムは、ブロックチェーン上で動作するアプリケーションのプラットフォームを目指してこれまで開発を続けてきました。簡単にトークンの発行/スマートコントラクトの実行ができることから、ICO(Initial Coin Offering/新規仮想通貨公開)やDApp(Decentralized Application/分散型アプリケーションサービス)にイーサリアムが用いられています。 これらのアプリケーションの実行には、当然イーサリアムのブロックチェーンを利用することになります。そうするとイーサリアム自身は単純に「送金情報」のトランザクションを取り込むだけでなく、「送金+様々な情報(スマートコントラクト)」のトランザクションを取り込む必要があります。最近はICOやDAppの数が爆発的に増加していることもあり、それ自体は悪い事ではないのですが、イーサリアムに対して負荷となっています。 ノード数 イーサリアムをはじめとする仮想通貨の多くは、P2Pと呼ばれるネットワーク上で動いています。P2Pネットワークを結ぶ一つ一つの点をノードと呼ぶのですが、イーサリウム上には32,000ほどのノードが存在しています。これらノードには様々な種類がありますが基本的にはトランザクションの処理 – 検証作業(マイニング)および情報の伝搬- を行なっています。 ノードの数が多いことは、それだけネットワークが分散化しており、非中央集権化されているということになります。このオープンなネットワークは、誰でも参加できるものであるがゆえ、各々のノードのスペック(処理速度、通信速度…etc)は大きく異なります。低スペックのノードはそれだけトランザクションの処理・伝搬が遅く、ネットワークにとっては足手まといになってしまいます。なぜならトランザクションはすべてのノードの行き渡り検証される必要があるからです。 このノード数という点に関しては、分散化とトランザクションの処理速度はトレードオフの関係にあります。また今後イーサリアムの拡大に伴い、各ノードに求められるスペックが上がってくると、当然脱落するノードも出てきます。こうなるとある特定のノードしかトランザクションを処理することができなくなり、非中央集権化→中央集権化の流れが進むことになってしまいます。 スケーラビリティ問題の解決策 今後のイーサリアムの発展のためには、非中央集権化とセキュリティーを維持しながら、トランザクションの処理速度を上げていく必要があります。現在、スケーラビリティ問題に対してどのような解決策が考えられているのでしょうか?いくつかの手法がオフチェーン処理、オンチェーン処理として考えられています。 オフチェーン処理における解決 まずオフチェーン処理とはそもそもなんでしょうか?オフチェーン処理とは、本来ブロックチェーン上で処理されるトランザクション(の一部)を、ブロックチェーン外で行うことです。これによって、ブロックチェーン本体で処理されるトランザクションの情報量を減らすことができ、トランザクションの処理速度を高めることができます。 プラズマ(Plasma) プラズマは、イーサリアムのブロックチェーンから不必要なデータを取り除き、トランザクションを高速化することを試みているプロジェクトです。プラズマは2017年8月にイーサリアム創設者のヴィタリック氏によって発表されました。 現在起きているスケーラビリティ問題は、イーサリアムのブロックチェーンにトランザクションの全ての情報が記録されてしまうことが原因とも言えます。そこでブロックチェーンに記録されるデータ量を減らしてあげることが一つの解決策となりえます。 階層構造を持ったサイドチェーンをブロックチェーンとは別に用意することで、トランザクションの拡張が可能です。後述するライデンネットワークは、マイクロペイメント(少額支払い)に焦点を当てた解決策ですが、プラズマはより複雑なトランザクション処理に焦点を当てているためイーサリアム上で動作するDApp等が恩恵を受けられると考えられます。 ライデン(Raiden) ライデンとは、現在イーサリアム上で処理されているEtherやERC20に準拠したトークンの送金をオフチェーンにおいて行うスケーラビリティ解決策です。ライデンネットワークの導入によって、イーサリアムの1秒あたりのトランザクション数の引き上げとトランザクション手数料の引き下げが可能とされています。主にライデンネットワークはマイクロペインメントをターゲットとしており、以下のような特徴を持った支払いが可能です。 高速性:1秒以内に送金完了 安い手数料 秘匿性:ブロックチェーンには個々の取引は記録されない 拡張性:100万トランザクション/秒 ライデンネットワークに参加するユーザーは、送金の際にある金額のEtherをデポジットし、支払いのための専用チャンネル(ペイメントチャネル)を開きます。このペイメントチャネルを利用することによって二者間の送金が実質無制限に(ただしデポジット金額を超えない範囲で)行えます。 取引の途中経過は記録されず、最終的な結果のみがメインのブロックチェーンに記録されます。また複数のユーザー間における送金もカバーしています。ライデンネットワークはマイクロペイメントに焦点を当てているため、イーサリウム上で動作するDApp等はその恩恵を受けづらいと考えられます。 オフチェーン解決策として、プラズマおよびライデンを取り上げましたが、これらの技術は実装に向けて開発中の段階で、実用化の目処は今のところ公表されていません(2018年1月23日現在)。 オンチェーン処理における解決 オフチェーンの対義語として、オンチェーンが挙げられます。オンチェーンとはブロックチェーン自身のことを指しており、本記事における”オンチェーン処理における解決”とは、イーサリウムのプロトコル基盤自身を変更することを指しています。 PoSの導入 現在、イーサリアムの合意形成(トランザクションの検証作業)はプルーフ・オブ・ワーク(PoW)と呼ばれるアルゴリズムによって行われています。しかし将来的にはプルーフ・オブ・ステーク(PoS)と呼ばれるアルゴリズムに移行することが予定されています。 簡単にPoW/PoSの違いを述べると、PoWはトランザクションの検証作業(マイニング)に最も貢献した者が報酬をもらえますが、PoSは仮想通貨をより多く、そして長く保有している者が報酬をもらえる仕組みになっています。 より詳細なPoW/PoSの仕組みに関しては、こちらの記事が参考になります。 「ビットコイン&イーサリアムブロックチェーンの仕組み PoWの特徴と課題」 PoWからPoSへ移行することによって、検証作業に割かれる時間がなくなりブロックの生成時間を早めることが出来ます。結果として、1秒あたりに処理できるトランザクションが増えるため、スケーラビリティ問題を解決する一つの手段になりえるでしょう。 シャーディング ノード数増加において、検証作業を担う全てのノードが全部のトランザクションの処理を行う必要があると述べました。これではイーサリアムネットワークの処理能力は一つのノードの処理能力と同じになってしまいます。そこでイーサリアム創設者のヴィタリック氏が提唱しているのがシャーディング(Sharding)です。 シャーディングとは、処理すべきトランザクションをいくつかのシャード(Shard:破片)に分割し、それをいくつかのノードが集まったグループが役割を分担しながらトランザクションを並列的に処理することです。普段は割り当てられたトランザクションのシャードをグループごとで処理し、定期的にその結果をグループ同士で同期し合うことになります。 このシャーディングによって、大幅に処理速度を上げることができ、スケーラビリティ問題を解決することができると考えられています。なおこのシャーディングの導入にはセキュリティの観点からPoSの導入が前提とされています。シャーディングにPoSの導入が必要な理由は以下の記事に分かりやすくまとめられています。 「シャーディングは、全てのノードが全てのトランザクションの検証作業を行うのではなく、複数のノード群でトランザクションの検証作業を役割分担していくことでした。つまり、それぞれのシャードごとに状態が異なり独立して成り立っています。なので、少ないマイナーのハッシュパワーによってセキュリティが維持されているシャードに対して、攻撃が簡単になってしまうという問題があります。例えば、シャードAとシャードBをという2つのシャードに分かれて検証作業を行っているとします。そして、シャードAが全体の10%のハッシュパワーを持っていて、シャードBが90%のハッシュパワーを持っている場合、シャードAに対してはたった5.1%のハッシュパワーで51%攻撃が可能になってしまいます。」(引用:https://zoom-blc.com/sharding-ethereum)
ビットコイン&イーサリアムブロックチェーンの仕組み PoWの特徴と課題

ビットコイン&イーサリアムブロックチェーンの仕組み PoWの特徴と課題

2018/01/19 at 5:20 PM 0 comments
近年ブロックチェーンは革新的な技術だと騒がれ、そんなブロックチェーン技術をベースにした仮想通貨が大きなトレンドになっています。なんとなく多くの人が認知しているブロックチェーンですが、その仕組など技術的な部分を調べてみるとなかなか難しく理解しずらいと感じている方が多いのではないでしょうか。 そこでこの2回の連載では、ブロックチェーンの基本的な仕組みとその核となる考え方 ”コンセンサスアルゴリズム”  について簡単に解説します。第一回目の本記事のテーマは「 ビットコイン&イーサリアムブロックチェーンの仕組み PoWの特徴と課題」です。第二回目の記事「イーサリアムブロックチェーンの仕組み PoSが解決すること」はこちら。 ブロックチェーン ブロックチェーンとはその名前の通り、ビットコインなどの取引のデータの塊、つまり “ブロック” を ”チェーン状” に連ねたものです。新しい取引データは新しいブロックとなりブロックチェーンに繋がれていきます。 ビットコインやイーサリアム等の仮想通貨のブロックチェーンはインターネット上で世界中に公開されており、誰でも同じ一つのブロックチェーンを信用して取引内容を確認することができます。 ここで、誰でも ”同じ一つのブロックチェーンを信用して” 取引できる仕組みがブロックチェーン技術の革新的な所です。この仕組みが無いと人によって異なるブロックチェーンを信用したり、そもそもブロックチェーンの内容を信用できなくなったりしててしまい、そのデータを信用した仮想通貨の取引等は行なえなくなってしまいます。 ここからどのようにして同じ一つのブロックチェーンを信用するのかを解説します。 ブロックチェーンに新しいブロックを繋げる方法はとてもシンプルです。手順は、まず新しいブロックを作りその中に取引の情報を入れます。チェーンを繋げる際には、一個前のブロックの情報と、ある計算問題の答えをブロックの中に一緒に入れなければなりません。 この計算問題は答えを見つける事はとても難しく、答えが合っているかどうかはとても簡単に確かめられるという特徴を持っています。数独がとても良い例になります。 数独は3x3のマス、縦、横の列全てで1~9までの数字を1回づつ使ってマス目を全て埋めるゲームです。答えを探すには色々なパターンの数字を入れてみるので時間がかかる一方で答えを見ればそれが合っているかどうかはとても簡単に確かめられます。 またあるブロックでの計算問題は”一つ前のブロックの情報の一部を使って問題が作られている” という仕組みがあります。例えば新しい数独の問題に前のブロックの数独の答えの一部を持ってくるような感じです。(但し実際には数独ではなくハッシュ関数という暗号理論が用いられています。) このように問題が順番に解かれることで繋がっているブロックチェーンは、それぞれのブロックの中の数独の答えが合っているか確認することで、正しく繋がっているチェーンなのかを確認できます。 正しいブロックかを確認するのは簡単ですが、内容を自分に有利な様に書き換えようとすると、書き換えたブロックの次のブロックの計算問題が変わってしまうので問題の答えも書き換えなければなりません。更に、この問題の答えが変わるということは、その次のブロックの問題も変わるので…と言った具合に、既に繋がっているブロックの情報を改ざんするには途方もない計算問題を解き直す必要が出てきます。これは内容を改ざんする事は事実上不可能だということです。 このようにブロックチェーンの内容は改ざんが途方もなく難しいので、あるブロックチェーンに記録された取引情報は信頼することができます。 そしてブロックチェーンでは、更に”幾つかの正しいブロックチェーンがある時は、一番長く繋がれた物が正しいので皆で信頼する” というルールがあります。これに皆が従うことで「同じ一つのブロックチェーンを信用して」取引できることになります。 ブロックチェーンの世界では、世界中の至る所にブロックを繋げる計算に挑戦する人がいますが、その半分以上が悪巧みを考えていない正直な協力者だと考えています。もしこれが本当であれば、いつでも悪巧みを考えている人より正直な人たちの集団が作ったブロックチェーンが一番長くなることになります。 コンセンサスアルゴリズム ブロックチェーンに新しいブロックを追加する作業を通称 ”マイニング” 、それを行う人を ”マイナー” と呼びます。仮想通貨ではマイニングをすることによって、新しい取引の記録をブロックチェーンに記録し有効にし、またマイニングに成功した人(計算問題の答えを見つけた人)はその時に報酬として新しく発行された仮想通貨を貰うことができます。 コンセンサスアルゴリズムとはこのマイニングをする際に、誰がどうやって問題の答えを見つけるのかを決めているルールです。 実際のコンセンサスアルゴリズムには代表的なものとしてビットコインが採用しているProof of Work (PoW)やイーサリアム(現在はPoWを採用)が今後採用予定のProof of Stake (PoS)があります。 Proof of Work(PoW)とは? Proof of Workでは世界中のマイナーが同じ計算問題を解きます。計算問題には特に攻略法は存在しないので、ただ繰り返し適当に数字を入れてみて合ってるか検算するしかありません。この繰り返しをより多くするほど答えを見つける可能性が上がるので、マイニングはどれだけ多くの繰り返し計算ができるかの競争になります。 Proof of Workの問題点 Proof of Workは計算の競争を続けることでブロックチェーンの信頼性を上げる革新的な方法としてビットコインの発明者 ”サトシ・ナカモト” によって提唱されました。(Bitocoinのホワイトペーパーでは半ページ程でPoWについて説明されています。) しかしPoWには幾つかの問題があると言われています。 51%攻撃 ブロックチェーンでは、マイナーの半分以上(50%以上)が悪巧みを考えていない正直な協力者だと考えました。しかし、もしそうでなかったら、つまり誰かが全体の50%以上の計算量を持つことができた場合、彼らは自分たちにビットコインの支払いが行われるような不正な取引にブロックの情報を書き換えて、誰よりも早く計算結果を見つけてブロックに繋げてしまうことが可能になります。 これは通称 ”51%攻撃” と呼ばれており、Proof of Work の根本的な問題点だとされています。CoinDeskによると過去には、Ghashという当時最大規模のマイニング業者のマイニング量が全体の50%を超えそうになり、ビットコインの価値(信頼)が大きく下がるという事が発生しました。 マイニングに掛かるコストの増加 ビットコイン等のマイニングに掛かる電気代は急激に上昇しています。当初ビットコインは研究者やエンジニアの研究や実験として2009年に始まりました。しかし、それが通貨として認知され始めると、一気にビットコインを使おうとする人や、マイニングに参加して利益を得ようとする人が増えました。 ビットコインは計算問題の難しさが自動でコントロールされる設計になっています。よって、もしより沢山のマイナーがビットコインを得る為に計算してブロックを繋ごうとすると、自動的に計算問題が難しくなります。数独で言うと、最初のマス目の空白が増えることになります。 問題が難しくなるにつれて、マイナーはより高性能なコンピューターを用意したり、沢山のコンピューターを用意したりする必要が出てきます。一般的に沢山のコンピューターを繋げたり性能を上げたりすることで消費電力は高くなります。 事実、ビットコインマイニングにかかる電力は急上昇しており、Expressによる記事では既にデンマーク一国分の消費電力に相当し、このペースで上昇を続けると2020年までに全世界の消費電力に追いついてしまうとも言われています。 これはマイナーが高い電気料金の支払いを強いられるだけでなく、環境面でも非常に深刻な問題です。 限られたマイナーによる寡占 計算の難しさが上がるに連れて、かつては家庭用のコンピューターでも出来たマイニングが、普段では使用しない様な高性能なコンピューターが必要になり、しまいにはASICと呼ばれるビットコインの計算問題だけに特化した装置を使わないと利益が上がらなくなりました。 計算装置がより専門的になったこと、マイニングにかかる電気代が上昇したことによって、一般の人がマイニングを続けることは困難になりつつあります。 その代わり、中国など世界的に電気代が安い地域にある大手のマイニング業者がその大部分を行うようになりました。更にこの様な業者同士の中でも熾烈な効率化競争が進み、淘汰が進んでいます。結果としてビットコインのマイニングでは、ほんの数社の企業がマイニング量の半分以上を占めています。(このシェアはリアルタイムでBlockchain.infoで確認できます。)BBCの記事によれば地域別でも、中国内でのマイニングが世界全体の7割以上を占めています。 2017年8月1日にビットコイン(BTC)からハードフォークしてできたビットコインキャッシュ(BCC)は、中国のマイナー達に強く後押しされて作られた仮想通貨だとされています。このような一部の強力なマイニング能力を持つ集団によって彼らに有利な形で中央集権的に物事が進むということも実際に起きたのです。 これは本来何者にも管理されない世界中に分散された取引システムを目指すビットコインの考え方と矛盾していると言えます。 スケーラビリティ問題 PoWを採用するシステムでは一定の時間で処理できる取引量に限界があり、大量の取引が行われた時に、ブロックチェーンへの取引情報の追加に時間がかかる”詰まり”という現象が発生します。このあるシステムの利用者が増えた時に発生する問題は一般に ”スケーラビリティ問題” と呼ばれています。 この問題については本メディアの以下の記事で詳細に説明しています。 ・イーサリアムのスケーラビリティ問題とその解決策 Proof of Stake(PoS)とは? これらPoWの問題点の解決策としてPoSを始めとした新たなコンセンサスアルゴリズムが開発されました。そこで次の記事ではPoSがどのようにこれらの問題点を解決するのかを解説します。 第二回目の記事「イーサリアムブロックチェーンの仕組み PoSが解決すること」はこちら。
【ETH】イーサリアム(Ethereum)におけるマイニングとは何か?

【ETH】イーサリアム(Ethereum)におけるマイニングとは何か?

2017/05/15 at 1:46 AM 0 comments
イーサリアムプラットフォームが動くためにはイーサ(ETH)が必要になります。これはDapps、スマートコントラクト、そしてブロックチェーン上で起こるその他のアクションを可能にする暗号通貨または仮想通貨(一般にトークンと呼ばれる)です。   ただし、イーサは魔法のように出現しません。西洋の古代の通貨であったゴールドや銀と同様、採掘されなければなりません。       イーサはゴールドのように「採掘」することができる Ether, like gold, can be "mined"   このマイニングのプロセスは全世界のパズルを解くため、互いに交信する複数のコンピューターからなるネットワークを通じて行われます。この「パズル」は数学的方程式のランダムな組み合わせで、「パズル」を最も速く正しく解いたコンピューター(マイナー)がイーサの報酬を得ます。   新しいイーサの生成に加えて、マイニングはネットワークを不正行為から保護するのにも使われます。マイナーがパズルを競い合って解く一方で、彼らはブロックチェーン上で行われた仕事も発生次第、検証しています。これは撤回や二重支払いを防ぐため行われています。二重支払いは、誰かが同じ小切手を使って異なる二ヶ所で何かの支払いをしようとするのと似ています。     マイニングはマイナー自身に対しても、イーサリアムネットワークの駆動を助け、ネットワークをセキュアに保つというインセンティブを提供することになります。   マイナーがイーサを付与される時、無駄なコードの生成はマイナーにとってコストがかかるので、健全なコードにインセンティブが与えられます。マイニングのプロセスはブロックチェーンがスムーズに運用されることを可能にします。   (ソース元記事:https://www.ethnews.com/mining)