タグ: "価格"

【ETH】イーサリアム(Ethereum)メトロポリスへアップデート間近

【ETH】イーサリアム(Ethereum)メトロポリスへアップデート間近

2017/09/04 at 1:04 PM 20 comments
  イーサリアム(Ethereum)では、メトロポリス(Metropolis)と呼ばれる大型アップデートが10月中に実施される予定です。最近では8月1日にビットコインでもハードフォークが行われ、国内でも大きな波紋を呼びました。 さて今回イーサリアムのメトロポリスでは一体何が起こるのか解説していきたいと思います。   ■メトロポリスとは?そもそもハードフォークって何? メトロポリス(Metropolis)は、イーサリアム(Ethereum)の第3段階目の大型アップデートです。イーサリアムでは実装当初から4段階のハードフォークを前提とするロードマップが提示されています、このロードマップや今までの経緯については次章で詳しく説明します。   ①メトロポリスへのアップデートはいつ実施されるのか それではまず、今回のメトロポリスへのアップデートがいつ行われるか見ていきましょう。 結論としてまだ正確な実施日は決定していませんが、アップデートが全て完了するのは最速で2017年10月中ではないかと予測されています。 8月19日時点では9月末に行われることが濃厚でしたが、8月25日に行われたイーサリアムコミュニティのコアデベロッパー達による公開会議(Ethereum Core Devs Meeting #23、Vitalik Buterin((ヴィタリック・ブテリン:イーサリアムの考案者))をはじめYoichi HiraiやHudson Jamesonなどオンライン上で約20名の開発者が参加)で、今回行われるハードフォークの性質やEthereum Ice Ageと呼ばれる問題について多くの疑問が浮上したため、9月末か10月頭に再度ハードフォークの実施日が発表されることになりました。 (参照:Coindesk https://www.coindesk.com/ethereums-metropolis-upgrade-still-months-away/)   ②メトロポリスになって具体的に何が変わるのか メトロポリスではイーサリアムプラットフォーム全体のユーザビリティを向上させるため、プロトコル仕様からAPI、またERC20トークンの基準を含む、プラットフォーム全体の基準を改善し精査していきます。これは各技術者が起票したEIP(Ethereum Improvement Proposals)と呼ばれるイーサリアムの改善提案を基に議論や開発が行われていきます。   また2段階でハードフォークを行います。この2段階を、ビザンチウム(Byzantium)と、コンスタンティノープル(Constantinople)というコードネームで呼び、このハードフォークに向けて開発者達は約半年間に渡りテストプロセスをアップデートしてきました。 (参照:https://cointelegraph.com/news/update-on-ethereum-metropolis-from-core-dev-meeting)   具体的にメトロポリスで改善または調整が行われるのは3点です。   セキュリティの向上 プログラミングの簡素化 イーサリアムアイスエイジ=マイニングやディフィカルティの調整   <1.セキュリティの向上> メトロポリスでは、これまでのイーサリアムよりも「匿名性の向上」「ネットワークの強化」の二つの面でセキュリティが向上します。 「zk-SNARK」や「ゼロ知識証明」と呼ばれる暗号技術や手法が用いられ、より高いレベルでトランザクションの匿名化が可能になります。 これは潜在的に1秒間に数十億回のスマートコントラクトを自律的に強制実行することによりスケーラビリティ問題を解決するフレームワーク「Plasma」導入の第一ステップとなります。また秘密鍵を持つアドレスを決定することを可能にするマスキングという処理で、イーサリアムネットワーク全体のセキュリティを強化し、量子コンピュータのハッキングにも対抗することが可能になります。   <2.プログラミングの簡素化> プログラミングやスマートコントラクトのコーディングが遥かに簡素化され、プログラマーの負担を軽減します。全てのトランザクションを実行する際にかかる燃料=手数料となるガスの金額を決定する際、プログラマー自身での設定が不要になり、スマートコントラクトを実装すると自律的にガスプライスが決定されます。   <3.イーサリアムアイスエイジ=マイニングやディフィカルティの調整> メトロポリス後の最終アップデートである「セレニティ」では、Proof of Work(コンピュータパワーによる作業証明)からCasperと呼ばれるProof of Stake(ネットワーク上の資産による証明)へ、コンセンサスアルゴリズムの完全移行が計画されています。この完全移行に向けて、メトロポリスは中間段階となるため、マイニングに関係するディフィカルティやブロック生成時間をコントロールする必要があるのです。この調整期間のことを「イーサリアムアイスエイジ」と呼び、下記Vitalikのツイート画像右側の部分を指します。   https://twitter.com/VitalikButerin/status/901284981556641793/photo/1?ref_src=twsrc%5Etfw&ref_url=https%3A%2F%2Fcointelegraph.com%2Fnews%2Fupdate-on-ethereum-metropolis-from-core-dev-meeting   ③そもそもハードフォークとは ハードフォークとは、とても簡単に言うと「一本のブロックチェーンを分岐させる事」を指します。ブロックチェーン上にバグや大きな問題(例:The DAO事件)が発生した際、プロトコルを仕様変更することで新しいチェーンを意図的に作ること、これがハードフォークです。2016年に起きたThe DAOが攻撃されたハッキング事件や、先日行われたビットコインのハードフォークにおいても新しいチェーンが作られています。   ハードフォークを実施した場合、新しい通貨ができる場合とできない場合があります。   <ハードフォークの種類> 旧チェーンを放棄し、新しいチェーンへ移るハードフォーク 旧チェーンが存続し、通貨が2つ生まれるハードフォーク(例:ETHとETC) 多数のチェーンに分岐し、多数の通貨が生まれるハードフォーク(BTC,BCH,その他)   1の場合は、新しい通貨は発生しません。 2の場合は、The DAO事件が例となりますが、旧チェーンが生き残るため元々の通貨と、新しい通貨が生まれます。 3の場合は、意図的に多数の通貨を生み出します。   今回メトロポリスでは、ホームステッドへアップデートされた時と同様に、コミュニティ全体の総意が前提でハードフォークが行われます。このため新しい通貨が生まれることはないでしょう。   ■イーサリアムロードマップの説明 先述しましたが、全4段階あるロードマップの経緯について記載していきます。イーサリアムが公開されてから過去2年間、イーサリアムネットワークの柔軟性と機能性の向上を目指し常に議論が行われてきました。   フロンティア(Frontier) 2015年7月〜2016年3月 イーサリアム(Ethereum)ネットワークの初期リリース。Ethereum Foundationや開発者や企業がイーサリアムを学習し実験し掘り下げ、Dapps(分散型アプリケーション)とツールを構築することが可能になり、イーサリアムネットワークとの適合性がテストできるようになりました。   ホームステッド(Homestead) 2016年3月〜2017年10月予定 2016年3月に公開されたイーサリアム初の商用企業向けプロダクションリリース。プロトコルの改訂が多数行われ、ネットワークのアップグレードやトランザクションの高速化が可能となりました。これによりマイクロソフトやIBMを含む大手企業がイーサリアムベースのアプリケーションとプラットフォームの開発を正式に開始しました。   なお現時点でのバージョンのイーサリアムは、Enterprise Ethereum Alliance(以下EEA)に加盟する大手金融機関をはじめとしたグローバルトップ企業達が利用しています。2017年2月に組成されたこのEEAは、ホームステッド内でのバーションアップに大きな役割を果たしました。   メトロポリス(Metropolis) 2017年10月〜2018年?? Metropolisのリリースにより、イーサリアム内での開発が増加し、より大規模なビジネスがエコシステムに導入され、商用の分散型アプリケーション=Dappsが多数開発されることが期待されています。数々のグローバル大手企業がイーサリアムベースのプロジェクトで既に作業しているため、Ethereum Foundationは、このメトロポリスで大きな進歩を見込むと予想しています。   セレニティ(Serenity) 2018年??月〜2019年?? イーサリアムの最終段階です。最大の目標は、イーサリアムの創設者Vitalik Buterinのビジョンに従い、コンセンサスアルゴリズムをPoWからPoSに移行することです。具体的な詳細はまだ明らかにされていません。 (ETHNews記事を加筆修正 https://www.ethnews.com/ethereums-road-map-for-2017)   Hudson Jameson(Ethereum Foundation)がプレゼンテーション時に使用したスライド Ethereum's Roadmap - Hudson Jameson at Construct 2017 Conference https://www.youtube.com/watch?v=OQtRzhgHEBg&t=1265s   ■メトロポリスが与えるETH(イーサリアム)の価格への影響 今回このメトロポリスへのアップデートによって、ETH(イーサリアム)の価格はどう推移いしていくのでしょうか。分析していきます。   まず過去の事例を見てみましょう。 前回ホームステッドへアップグレードされたのは2016年3月です。 ・1ETH=約268円(2月6日時点 約$2.5) ・1ETH=約1,600円(3月13日時点 約$15) ・1ETH=約2,300円(6月17日時点約$21.5 この近辺での最高値)   2016年2月から3月で約5.9倍、その後上昇下降を繰り返し、長期的にみると6月までで約8.5倍に価格が上昇しています。これは勿論その他の要素も関係しており、その後急降下していることも含めて考えなければいけません。ただしホームステッドへの期待から始まり、ハードフォークの成功を契機に、連鎖的に企業関連のポジティブなニュースが発生したことも、大型アップデートが値動きへ様々な影響を与えることを意味しています。今回メトロポリスへのアップデート周辺のニュースや動向には目が離せないこととなるでしょう。 (poloniex よりチャート転載 https://poloniex.com/exchange#usdt_eth )     ネガティブな要素としては、今後ディフィカルティが上昇し続けマイニングが減速するにつれ、価格が下がる可能性があります。しかしこれはイーサリアムネットワーク全体の将来的かつ長いスパンで起きている問題であり、一時的なポジティブなニュースと比べると影響が弱いと推察されます。   アップグレードによってシステム全体のユーザー数が増加し、価格が上昇する可能性の方が強いのではないでしょうか。さらに最終アップグレードであるセレニティに向けて期待が高まり、ネットワーク全体の安定性向上や、より大きな投資と価格のサポートをもたらすはずです。